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2012年10月

2012年10月 9日 (火)

「最新LED液晶に現在のブルーライト用メガネが対応できるのか?」を考察

ブルーライトで話題のLEDの世界も日進月歩ではなく、秒針分歩の勢いでイノベーションが進んでいるのをご存知でしょうか。

1年前と現在では大幅な性能差が出ていますので、一般的なメガネ店の広告にある古いタイプの擬似白色LEDをベースとした分光特性は過去のものになりつつあります。

かつて1996年にブルーLEDが開発されて安価な擬似白色LEDが開発され、単独に高輝度な白色LEDが容易にできるようになりました。そのLEDをバックライトにした液晶モニタのスペクトルは次のようになります。

Gr_sp1
ところが、この旧来のLEDの問題点を改善した最新のLEDがすでに多くのパソコンやスマホ、テレビ、照明器具に採用されています。特に液晶モニターの高性能化を進めるために液晶パネル自体の材質の改善、スイッチング特性向上による応答速度の高速化、高演色性能に関わるLEDの高輝度化と光拡散板・導光板の改良、制御電源回路の高性能化など様々な内容が進化しています。そして最新LEDを搭載した最新スマホ画面のスペクトルは次のような特性になります。

Spc1
これでおわかりのように特性そのものが大幅に変化しており、460nmと530nm付近の2ケ所にピークが存在しているのです。500nm以上にピークレベルを設置することでLEDの視感効率を上げることで輝度が高くなることから、演色性が向上します。ところが旧式の擬似白色LEDの分光特性を設計のベースとしている多くの「ブルーライト用メガネ」や「PC系メガネ」は対応が困難でしょう。旧式LEDの分光特性のみを広告に入れているのが何よりの証拠です。旧式ブルーライト用レンズでは530nm付近のピークの減衰率が低いので眩しくて疲れる可能性が高いです。

消費者の皆様はご自分の液晶モニターのバックライトが新式か旧式か、あるいはどのような特性か確認しないで旧式カラー設計レンズのみの「ブルーライト用メガネ」や「PC系メガネ」を購入されることに何のためらいもありませか?

最近HOYAレンズが打ち出してきた「マルチギアシリーズ」に高演色用LEDに対応する可能性のあるカラーが出ました。現在その色の分析を開始したところです。当のHOYAはまだそのことに気づいていないようですので直接HOYA社に問い合わせてもズバリ回答してくれないことでしょう。ソースはおそらく当店が発表するほうが先になりそうです。

LED液晶関連の情報はあまりにもありすぎてここに書ききれませんので、これからも少しずつお伝えいたします。

IT系メガネショップ J-EYE

2012年10月 8日 (月)

パソコン用メガネ最新情報~分光透過率と減光率

▲青色光の減光率をレンズの分光透過率に対する面積比で表示するのは疑問!!

よくあると言うか、ブルーライト減光レンズの広告につぎのような表示があります。

Pht1_2 

上記広告の○○%カットという計算方法を図解すると

Pht2_2

のように対象となる青色光の波長領域が紫色で、レンズが透過する領域を肌色で表示してみましょう。この2つを数学的に分解すると

Pht3

のようになります。つまり「○○%カット」というのは単純な面積比の計算だったことが理解できました。その差が15%程度の表示ならまだしも、中には45%~50%と表示されているものもあり、面積比だけの数値が広告関係者に受けるものですからバンバンこの計算方法でマスコミに流れて行ったようです。

昨日と同様に繰り返し申し上げますが、減光率は特定スペクトルに対して積分計算によって算出しなければなりません。分光透過率曲線のグラフだけではどんなスペクトルを持つ光束も一様に同レベルにカットするように誤認されます。

しかしこれは正確な情報ではないことがわかります。つまりレンズ屋さんが製造時に持ってくる分光透過率表の情報しかなかったので無理は無いのですが、そもそも分光透過率100%の状態そのものを深く考えてみてはいかがでしょうか。レンズ製造時に分光測定に使用する光源にしても、全ての波長が100%フラットなものなんてこの世に存在しません。ですからレンズ屋さんが分光測定する波形は適当な基準光で測定してから、すべて分光強度を計算してあのグラフに表示しているのです。

ですから、実際にスペクトルを撮ると青色光(ブルーライト)に対して面積比の1/3~1/4以下の減光率が計測されるのではないかと思われます。分光透過率と減光率の正確な理解が無くては消費者が混乱するだけです。

後日詳しく述べますが、あのグラフにはレンズの要素はあっても目の要素がひつとも絡んでいません。「分光透過率」という情報自身が断片的な情報でしかありません。目の要素とは標準比視感度という関数のことです。これまで1年間、この6文字を入れているブルーライト関連の広告は1つもありませんでした。当方はパソコン用メガネ専門店としてこの標準比視感度の要素を重要視しています。

もっともここまで内容にこだわるメガネ店は技術系専門店だけかと思われます。小さなお子様の大切な目を守るPTAのお母様方や企業の健康センター/総務関係の方はアンテナを広げてこの情報を正確に収集していただきたいと思います。

ご同業のメガネ店様方にいつかこの部分についてセミナーを企画したいと思います。全てお受けできるかわかりませんが、個別なセミナーも申し受けますのでメールをお待ちしています。

IT系メガネショップ J-EYE

2012年10月 7日 (日)

低価格クリアタイプのブルーライト用レンズの効果(減光率)を測定

クリアタイプ低価格レンズの青色減光率は7.7%という測定結果が!!

クリアタイプのパソコン用メガネレンズがありますが、超一流のメーカーが表示する短波長域の分光透過率と無名の低価格メーカーのレンズの分光透過率のグラフの差があまりにも激しく違うのでスペクトルを解析してみました。

Led2

光の減光率等の相対比率Hは、光の波長をλ、2種類のスペクトルをもつ光束Φ1(λ),Φ2(λ)を波長λ1からλ2までを積分範囲としてそれぞれ積分し

S1=∫ Φ1(λ)dλ,    S2=∫ Φ2(λ)dλ   

さらに

H=S2/S1

で計算します。図の①はクリアレンズ無しのバックグラウンドを測定し、②はクリアタイプのレンズを挟んでLED液晶画面を測定した結果です。やはりというか、その相対強度の差はごくわずかで10%以下でした。一流メーカーの非常に高額な分光測定器のデータと無名メーカーの低価格ブルーライト用レンズのデータは同じ計算方法ではないのでしょうか。

当社で販売する一流メーカーレンズのブルーライト減光率は決して大きくないことをお伝えしています。しかし青色傷害関数に該当する波長領域で、かつS錐体細胞を刺激するような領域を抑制することの有用性はきちんとご説明しております。

画面のまぶしさを押さえる目的ならやはり特定カラーで減光しなければ物理的に不可能なことがこの実験で理解できました。これからはこのデータを参考にお客様にご説明していくことにします。更に多くのパソコン用メガネやパソコン用レンズ、ブルーライト減光用レンズの効果を探る予定です。

IT系メガネショップJ-EYE

2012年10月 6日 (土)

ブルーライト対応メガネの分光透過率測定により驚きの結果が...

▲広告に出ている短波長カット率はどんな計算をしているのか?

現在多くのブルーライト対応のPC用メガネは広告で「目に有害な波長を45%~50%カットする...」と表記されていますが、その手のメガネをLEDディスプレイの前に設置したスペクトルと非設置のスペクトルを表示したのが下の画像です。計測してみたら驚きの結果が出てきました。

Gra1b

380nm~495nmの範囲のピーク値も積分値も20%以上変化していませんでした。

ブールライトにまつわる多くのブログや認定眼鏡士のいるメガネ店までほぼ100%、分光透過率曲線の評価はピークレベルに対する客観的な大きさの判断でしかありません。実は物理学の基本実験での光測定は、単色光でなくある程度スペクトル幅を持つ場合では任意波長の範囲で積分計算しなければなりません。その積分値が評価対象となります。

ですから物理学上の減光率の計算は

減光率 =  ( フィルター有りの積分値 ) ÷ ( フィルター無しの積分値 )

のはずです。これ以外の独自に編み出した計算手法による数値は公式なものではなくなります。

当方が開発したスペクトル解析システムは全て積分計算が自動的に行えるようにして複数のスペクトルを同時に比較計算できるようにしていますが、それにしてもあの広告はどのような公式を使用して45%~50%もの数値をを出す計算されたのか一度お伺いしてみたいものです。

▲単にスペクトルを検出するだけでは意味が無いことも理解できた

現在の分光器は検出器(ディテクタ)にCCDの1次元ラインセンサーを使用しています。これが大変高感度なのでダークカレント(暗電流)の処理をきちんと行わなくてはなりません。

撮像したスペクトルから暗電流成分を差し引くダークサブトラクトと言う処理を行う必要があります。ただし暗電流は一定ではなく、システムの通電時間と本体の温度に影響するので安定動作の環境を作らねばなりません。ですからスペクトルを撮っても、エネルギー強度の低い対象にはS/Nを向上させるため1回の取得ではなく積算平均化処理なども必要になるでしょう。スペクトルを扱うには相応の知識と経験が不可欠といえます。

これからまた毎日が勉強になりそうです。

IT系メガネショップJ-EYE

2012年10月 5日 (金)

ブルーライトのスペクトル解析システム開発しちゃいました!

今日本全国的に話題になっているパソコン画面から発せられるブルーライト関連のサイトが山のようにあります。

実はLED液晶モニターでも発売時期によって使用されているLEDの分光特性が大きく違っていることを知り、例えば1年前のブルーライト用メガネが現在役に立たなくなるかもしれません。そのせいかわかりませんが、最近「実際にパソコンを見ないでブルーライト用メガネを買ったけれど目が疲れてしょうがない」という方のご相談が増えています。中にはLED液晶でなくCCFL(冷陰極管)内蔵のやや古い液晶モニターを使用している方もいらっしゃいました。それを知らずに口コミの情報だけでブルーライトメガネを購入することは、まるで「裸の王様」状態になってしまいます。

液晶モニターのバックライトの種類を特定することと、最新LEDの特性に合わせたメガネレンズの相性を調べるために1ヶ月かけて液晶モニターのスペクトル解析システムを研究開発( PasoMega®PC-SPECTRUM ) しちゃいました。

Pcsp0

当店と関わりのある企業の社長さんから 「おそらく世界初だよ!!」 と言われてwebを検索しましたが、やはりブルーライトを詳細に解析できるシステムの存在はありませんでした。

と言うことは、お客様の持ち込まれたパソコンやスマホの液晶画面をその場で解析してお見せできるのは、JR武蔵小杉から4分の当店が世界で1店しか無いということになるじゃないですか。先月も日本全国(秋田県から広島県まで)からパソコン用メガネを購入される方が沢山いらっしゃっておりましたが、これからはどのようになるか想像できません。

とりあえずパソコン用メガネを購入される方を優先的にご予約を受け付ける予定ですが、測定だけ受け付ける日も作りたいと思います。ソフトの開発も更に増やしていく予定ですので、ご意見やご要望がありましたらメールをいただければ幸いです。

武蔵小杉/向河原のIT系メガネショップ J-EYE

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